高配当株をおすすめしない理由
高配当株は「お得」に見えがちですが、実はおすすめしない理由がいくつかあります。景気の影響を受けやすく、成長の機会を逃しやすい点や、税制面でも自社株買いに劣るため、長期的に見て注意が必要です。
高配当株はリスクが高い? 景気に敏感で不安定
ま高配当株は景気の影響を受けやすい「景気敏感株」に分類されることが多く、不景気になると業績が悪化しやすいというリスクがあります。
例えば、産業機械メーカーがこれに当てはまります。景気が良いときは利益が出やすいですが、景気が悪くなると売上が大幅に減少することがあり、安定性に欠ける点が高配当株をおすすめしない理由です。
配当金は成長の裏返し? 高配当株をおすすめしない理由
高配当株が多くの配当金を出すということは、会社が利益の一部を株主に分配しているということです。
しかし、これには「成長できない」ことの裏返しでもあります。もし会社が成長を目指しているなら、その利益を配当として出すのではなく、新しい事業や投資に回してさらなる成長を目指すのが一般的です。
したがって、高配当株は「成長できないから配当を出す」という特徴があるため、スピーディな企業成長は期待できないのです。
例えば、あなたがケーキ屋さんを開いているとします。お店が儲かっているからといって、その利益を全部友達に分けてしまうと、新しいケーキの開発や店舗の拡大にお金を使えません。
高配当株も同じで、利益を配当金として出すことで、成長投資を見送っていることが多いのです。将来の成長を重視するなら、こうした高配当株はおすすめしないといえるでしょう。
高配当株は税制面でも不利
高配当株をおすすめしないもう一つの理由は、税金の面で不利であることです。
配当金には約20%の税金がかかり、受け取るたびに一部が税金として引かれます。一方で、自社株買いの場合は税金がかかるのは実際に株を売却したときだけです。自社株買いでは株主に直接お金は渡されませんが、会社が自分の株を買い戻すことで株価が上がり、その分の利益を「含み益」という形で享受できます。このため、税金がかかるタイミングを選べる分、高配当株よりも自社株買いの方が有利です。
まとめ
高配当株は一見お得に見えますが、おすすめしない理由もあります。なぜなら、実は景気に敏感でリスクが高く、成長を犠牲にしている場合が多く、さらに税金面でも不利な面があるからです。
NISAなどで長期投資する場合は、もっと成長性があるか、せめて自社株買いなどで税制面でも有利な株主還元をしている会社を探すのが良いかもしれません。
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